PCケースは、単なる箱ではなく、電源・マザーボード・ストレージ・冷却性能など PC全体の構造を決める重要なパーツです。2000年代初頭は5インチベイを多く備えた "タワー型全盛期"でしたが、現在はエアフロー重視・ガラスパネル・RGB対応など、 見た目と冷却性能を両立したデザインへと進化しています。
2000年代前半:5インチベイ全盛期とATXタワーの時代
2000〜2005年頃のPCケースは、光学ドライブやFDDを複数搭載するため、 5インチベイが前面にずらりと並ぶデザインが主流でした。
- ATXミドルタワーが標準
- 電源は上部配置(トップマウント)
- ケースファンは80mmが一般的
- HDDは3.5インチベイに縦向きで搭載
当時はエアフローよりも拡張性が重視され、内部は狭くケーブルも乱れがちでした。
2000年代後半:静音ブームとMicroATXの普及
2005〜2010年頃は、静音PCブームが到来し、 静音シート・防振ゴム・低速ファンなどが注目されました。
- MicroATXケースが普及し始める
- 120mmファンが標準化
- 電源のボトムマウント化が進む
- HDDケージの横向き配置が一般化
この頃から「エアフロー設計」が重視され、ケース内部のレイアウトが大きく変化します。
2010年代:Mini-ITXブームとケーブルマネジメントの進化
2010〜2016年頃は、小型PCブームが到来し、 Mini-ITXケースが一気に普及しました。
- 小型ゲーミングPCが一般化
- 裏配線スペースの確保が標準に
- 3.5インチベイの縮小が始まる
- 水冷ラジエーター対応ケースが増加
この時代のケースは「組みやすさ」が大きく向上し、内部構造が洗練されていきます。
2017年以降:ガラスパネル・RGB・エアフロー革命
Ryzen登場以降、ゲーミングPC市場が急拡大し、 強化ガラス・RGBライティング・メッシュフロントが主流となりました。
- フロントメッシュによる高エアフロー設計
- ARGBファン標準搭載ケースが増加
- 5インチベイが完全に消滅
- 電源シュラウド(カバー)が標準化
- 360mmラジエーター対応が一般的に
現代のケースは「冷える・魅せる・組みやすい」の三拍子が揃った設計が主流です。
フォームファクタ(ATX / MicroATX / Mini-ITX)
| 規格 | 特徴 | 用途 |
|---|---|---|
| ATX | 拡張性が高く、ハイエンドGPUや水冷に最適 | ゲーミングPC / ワークステーション |
| MicroATX | 拡張性とサイズのバランスが良い | 一般的な自作PC |
| Mini-ITX | 最小サイズ。小型PC向け | 省スペースPC / 小型ゲーミングPC |
まとめ
PCケースは2000年代から現代までに大きく進化し、 かつての「拡張性重視」から「エアフロー・静音・デザイン重視」へと変化しました。
現代のケースは組みやすく、冷却性能も高く、見た目も美しいため、 PCパーツの中でも最も進化したカテゴリのひとつと言えます。