HDD
PCの中でも何をしているか分かりやすいHDD。外部記憶装置としてWindowsや他のソフトウェアをインストールし、大切なデータを記憶して保存している。メモリは電源を切ると消えるが、HDDに保存したデータは電源を切っても消えない。
規格
ハードディスクの規格には、IDE(ATA)規格とSCSI規格がる。IDE接続の場合、マザーボードのチップセットにより、4台までの接続が可能。
SCSIはCPUの占有率も低く、転送速度も優れてますが、値段が高くSCSIカードも必要で、今ではサーバーや一部ユーザー向けになってる。
HDDの変遷
2003年はUltra ATA/100、133が主流。
2004年はSerial ATAが流行り始めるがUltra ATA/100、133が主流。
2005年はSerial ATAが主流。Serial ATA?、Ultra ATAも人気。
2006年はSerial ATA?が主流。Serial ATAも人気。
2006年はSerial ATA?が主流。
Serial ATA
従来のATA仕様の後継仕様で、従来のUltra ATAに代表されるパラレル転送方式ではなく、シリアル転送方式で、従来のパラレル方式のATAとも互換性がる。
Serial ATAのデータ転送速度は第一世代で1.5Gbps(150Mバイト/sec)、第二世代のSerial ATA2で3Gbpsになり、6Gbpsへの拡張も予定されています。
シリアル転送方式になった為、従来の40芯、80芯のフラットケーブル(最長45.7cm)から4芯のケーブル(最長1m)に替わり、取り付け取り外しが容易になるといった利点がある。Serial ATAではマスタとスレーブの区別が無いのでジャンパピンの設定も必要もなく、コントローラがエミュレーションを行う事で互換性も保たれている。
転送速度
接続に因んで転送速度の表を用意した。PCIスロットに拡張カードを挿して使用する場合などは下記の表を参考にして欲しい。PCIスロットは通常、133MB/secの転送速度しか無いのでSerial ATA接続を行っても速度は頭打ちになる。PCI(64bit 66MHz)、PCI-Xはサーバー向け。外部HDDは接続方法で変わってくる為、表のUSB、IEEE1394をチェック。
インターフェース | 転送速度 |
---|---|
Ultra ATA/33 | 33MB/sec |
Ultra ATA/66 | 66MB/sec |
Ultra ATA/100 | 100MB/sec |
Ultra ATA/133 | 133MB/sec |
Serial ATA | 150MB/sec |
Serial ATA2 | 300MB/sec |
USB 1.1 | 1.5MB/sec |
USB 2.0 | 60MB/sec |
IEEE1394 | 50MB/sec |
Ultra160 SCSI | 160MB/sec |
Ultra320 SCSI | 320MB/sec |
PCI(32bit 33MHz) | 133MB/sec |
PCI(64bit 66MHz) | 533MB/sec |
PCI-X | 1.06GB/sec |
Maxtorが提唱した「Fast Drive」(Ultra ATA/133)をサポートしているのはMaxtorのみ。
性能
HDDを選ぶ点は容量、回転数、プラッタサイズ、シークタイム、キャッシュ容量が上げられる。
容量
PCでTV録画をする方は大容量(で高速回転)のもの。それ以外の方なら80GBもあれば特に問題は無い。
回転数
IDE接続の場合は5400rpm、7200rpm。SCSI接続の場合は10000rpm、15000rpmが主流。
当然、数字の大きい高速な方がパフォーマンスは上ですが、それに乗じて騒音が激しくなる。最近では流体軸受けを採用したハードディスクが多く昔よりは騒音が抑えられている。
プラッタサイズ
ハードディスクは磁性のディスクの部分に磁気ヘッドを用いてデータの読み書きをする。プラッタサイズとはそのディスクのサイズで、40GB、60GB、80GBとサイズの大きな方がディスクの数が少なくなり、データ記録部の密度の向上による性能上昇の他に騒音や発熱面でも利点がある。
シークタイム
ヘッドがディスクの目的の読み出し位置に到達するまでの所要時間で短い方が読み書きの速度が上がる。
キャッシュ
ディスクから読み出したデータの一時記憶や先読みに用いられ、データをスムーズに読み書きできるようになる。
おまけ:海外サイトでのHDDの構造検証(YouTube)
一般的なHDDのカバーをこじ開け、そのまま電源をONにしている。コピーペースト時の動作などが分かる。
YouTube Inside of Hard Drive店舗におけるHDDの故障率・不良率
HDDの壊れやすさや初期不良率の高さといったものは、大体、個人の使用感で語られることが多く、たくさんHDDを乗り換えて来た人でも二桁と統計としては信頼性が低い。そんな中でPCショップのクレバリーがSeagate、HITACHI、WesternDigital、Samsung、Maxtorの不良率をメールマガジン上で公表した。
それによると、不良率はWesternDigitalの0.5%が最も低く、Seagateの1.3%が最も高いことが分かった。HITACHIとSamsungも1%とのことなので、WesternDigitalを除くと大した差は見られなかった。
ただ、Maxtorが一時期不良率3%近かったという話も載っていたので、その時々の製品で不良率が変動する模様。......私の場合だとMaxtorのHDDは不良率200%でした。購入したHDDがフォーマットすら出来ず初期不良交換。交換した製品もすぐ読めなくなり、再度交換。3台目でようやく安定して2年間無事ですが、あれは酷かった。
注意
MaxtorはQuantumのHDD部門を買い取り、日立もIBMのHDD部門を吸収し、日立子会社のHitachi Global Storage Technologiesを設立。2006年もSeagateがMaxtorを買収。2011年にはWestern Digitalが日立のHDD部門を買収するなどHDDメーカーでも大きな動きがあった。現在のHDDはSeagate、Western Digital、SAMSUMGが有力。
ノートPCで使用されている2.5インチHDDでは東芝や富士通も強い。