Intel 865

チップセットとは複数のLSI(大規模集積回路)をまとめた物。チップセットはノースブリッジとサウスブリッジで構成されてる。

Pentium4用チップセット

Intel

チップセットIntel 865PEIntel 865GEIntel 865P
FSB400/533/800MHz400/533/800MHz400/533MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAM
デュアルチャネルDDR
DDR SDRAM
デュアルチャネルDDR
DDR SDRAM
デュアルチャネルDDR
サポートメモリDDR 266/333/400DDR 266/333/400DDR 266/333
メモリ帯域6.4GB/sec6.4GB/sec5.4GB/sec
最大積載メモリ容量4GB4GB4GB
AGPAGP 8XAGP 8X8X
内蔵グラフィックス××
USBUSB 2.0USB 2.0USB 2.0
IDEATA/100ATA/100ATA/100
IEEE 1394
Hyper-Threading

Pentium4用のチップセットと言えばIntelの純正品。
安定性を考えるならまずこれという事になります。
さて上の表には現行のメインストリーム向けチップセット。
下記の表にはローエンド向けチップセットを掲載しています。
旧メインストリームである845系との違いは
800MHz FSB、デュアルチャネルDDR、DDR400対応。
他にもSerial ATA等にも正式対応等、大幅な違いがある。
メモリ帯域は845系の2.7GBに比べ6.4GBになり、性能にもかなりの違いがある。

チップセットIntel 848PIntel 845PEIntel 845GEIntel 845GV
FSB400/533/800MHz400/533MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAMSDRAM
DDR SDRAM
サポートメモリDDR 266/333/400DDR 200/266/333PC133
DDR 200/266
メモリ帯域3.2GB/sec2.7GB/sec2.1GB/sec
最大積載メモリ容量2GB
AGPAGP 8XAGP 4X×
内蔵グラフィックス×
USBUSB 2.0
IDEATA/100
IEEE 1394
Hyper-Threading

これ以前のチップセットを搭載したマザーボード等は簡単に流れだけ解説。
Intel 845系は最初、SDRAMにのみ対応していましたが、
その後、BステップとなってDDR SDRAMに対応。
そして、Pentium4のFSB533MHz化に伴ってIntel 845E/Gになります。
この時にUSB2.0対応。
そして、現行の845PE/GEとなります。
能力は表の通りE/Gとの大きな違いはDDR333への正式対応。
それと、内蔵グラフィックスコアのクロックアップです。
Intel 845PE/GEの違いは以前のIntel 845E/Gの違いと同じく、
GEには内蔵グラフィックスコアがあり、PEには無いと言うことです。
ローエンド向けにはIntel 845GV、以前のIntel 845GLとの違いFSB 533MHzのサポートのみ。
848Pチップセットは865PEからデュアルチャネルDDRを非対応にした程度のもので
基本的に845系と大差の無い、低価格向けです。
後、865GVチップセットという物が有りますが、845GVの後継的位置で、
856GからAGPスロットを取った同じく低価格向けと言った物です。

チップセットIntel 850EIntel E7205Intel 875P
FSB400/533MHz533/800MHz
メモリインターフェイスDirect RDRAMDDR SDRAM
デュアルチャネルDDR
サポートメモリPC600/800-40/1066-32
RIMM3200/4200
DDR 200/266DDR 266/333/400
メモリ帯域4.2GB/sec6.4GB/sec
最大積載メモリ容量2GB4GB
AGPAGP 4XAGP 8X
内蔵グラフィックス×
USBUSB 1.1USB 2.0
IDEATA/100
IEEE 1394
Hyper-Threading

続いてはIntel純正のPentium4の力を最大限に引き出せる
ハイエンド、ワークステーション向けチップセットです。
当初はPentium4のチップセットはIntel 850のみでしたが、
コストの悪さからSDRAM対応のIntel 845にメインの座を奪われました。
しかし、ハイエンド志向な方には当然、このチップセットしかありません。
Intel 850にFSB 533MHz対応とPC1066対応させたのがIntel 850E。
DDR SDRAMをデュアルチャネルで使用し、今までDirect RDRAMでしかなし
得なかった帯域を確保したIntel E7205。
そして現在はIntel 875Pチップセットがハイエンドの座に君臨しています。
Intel 865系に比べて少しだけ高性能と言った雰囲気ではあります。

SiS製

チップセットSiS648/963SiS648FX/963L
FSB400/533MHz400/533/800MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAM
サポートメモリDDR 200/266/333DDR 266/333/400
メモリ帯域2.7GB/sec3.2GB/sec
最大積載メモリ容量3GB
AGPAGP 8X
内蔵グラフィックス×
USBUSB 2.0
IDEATA/133
IEEE 1394
Hyper-Threading(※1)×

(※1)BステップのみHyper-Threading対応。Aステップは非対応。
共に内蔵グラフィックス有りのSiS651とSiS661FXがあります。

SiS651は内蔵グラフィックスを搭載しています。
サウスブリッジはSIS962でAGP 4Xまでにしか対応していません。
そして、SIS963はノースブリッジ・サウスブリッジ間がMuTIOL/1Gと
呼ばれる1GB/secの帯域幅で結ばれています。SIS962はMuTIOL/533Mです。

チップセットSiS655/963SiS655FX/964SiS655TX/964
FSB400/533MHz400/533/800MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAM
デュアルチャネルDDR
サポートメモリDDR 266/333DDR 266/333/400
メモリ帯域5.4GB/sec6.4GB/sec
最大積載メモリ容量4GB
AGPAGP 8X
内蔵グラフィックス×
USBUSB 2.0
IDEATA/133
SATA×
IEEE 1394
Hyper-Threading(※1)×(※2)◎

(※1)BステップのみHyper-Threading対応。Aステップは非対応。
(※2)前者のHSEと違いAHSEを搭載している為。

SiS655TXはASCII24のベンチマークによるとIntel875Pチップセット搭載マザーよりも
高い性能を示しているという事で性能的にも値段的にも注目では?

低価格で手に入るSIS655FX、TX搭載マザーはデュアルチャネルDDR SDRAM環境としてはお勧めです。
Prescott対応を謳ったマザーもありますし。
サウスブリッジ「SiS963L」は「SIS963」に比べてIEEE 1394のサポートをせず、コストを下げています。

SISは他にもDirect RDRAM対応チップセット「SIS658」もあります。


VIA製

個人的にあまり面白みを感じない物が多いので取り上げません。
VIA PT880辺りは低価格で性能も良いと結構いい感じでは有ります。

Athlon XP用チップセット

VIA製

チップセットVIA KT400/VT8235VIA KT400A/VT8237VIA KT600/VT8237
FSB266/333MHz266/333/400MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAM
サポートメモリDDR 266/333DDR 266/333/400
メモリ帯域2.7GB/sec3.2GB/sec
最大積載メモリ容量4GB
AGPAGP 8X
内蔵グラフィックス×
USBUSB 2.0
IDEATA/133
IEEE 1394

VIA KT400はP4X400と同じでDDR400には対応していません。
KT333に比べるとAGP 8Xと8X V-linkが追加された製品です。

nVIDIA製

チップセットnForce2-ST IGPnForce2-GT SPP
FSB200/266/333MHz
サポートメモリDDR 200/266/333/400
デュアルチャネルDDRメモリ
メモリ帯域6.4GB/sec
最大積載メモリ容量3GB
AGPAGP 8X
内蔵グラフィックス×○(GeForce4 MX相当)
USBUSB 2.0
IDEATA/133
IEEE 1394無(MCP)有(MCP-T)

nVIDIAのnForce2は、ノースブリッジがSPPとIGP。
サウスブリッジがMCP-TとMCPの2種類で構成されています。
SPPが内蔵グラフィックスの無いモデルで、
IGPは内蔵グラフィックスコアがGeForce4 MX相当とオンボード
機能なのにGeForce4 MXの特徴であるnView等の機能も利用できます。
メインメモリはDDR SDRAMの2チャネルでDDR 400の2チャンネル構成では
最大帯域幅が6.4GB/secとなります。
MCPとMCP-Tの違いはMCP-Tの方がIEEE 1394、ドルビーデジタルの
リアルタイムエンコーダエンジン等が搭載されたMCPの上位版となります。
SPPのnForce2を「nForce2-ST」、IGPのnForce2を「nForce2-GT」と呼びます。

FSB 400MHz、DDR 400に対応したnForce2 400が登場しています。
nForce2 400はシングルチャネルメモリの下位版で上位版のnForce2 Ultra 400は
デュアルチャネルメモリ対応となっています。

SiS製

チップセットSiS745SiS746SiS746FXSiS748
FSB200/266MHz200/266/333MHz266/333/400MHz
メモリインターフェイスDDR SDRAM
サポートメモリDDR 200/266/333266/333/400
メモリ帯域2.7GB/sec3.2GB/sec
最大積載メモリ容量3GB
AGPAGP 4XAGP 8X
内蔵グラフィックス×
USBUSB 1.1USB 2.0
IDEATA/100ATA/133
IEEE 1394

Athlon向けとしてのSiS製チップセット採用品が少なくなってきました。
基本的にAthlon 64はVIAとnVIDIA。

注意

ALiやATIは共に、Socket478、A用のチップセットを提供していますが、
ちょっと流通量も少ないので表は作成しておりません。ご了承ください。
店頭や通販等でALi、ATIのチップセットに興味が湧いた方は調べてみると良いでしょう。
ATIチップの内蔵グラフィックスコアは本業がグラフィックチップだけあって
nVIDIAに負けず、高性能なグラフィックスコアを内蔵しています。