マザーボードとは
マザーボードはパソコンの基本パーツの中でも要となる存在です。 CPU やメモリ、拡張スロットの種類などは、マザーボードの チップセット によって決まります。 つまり、PC の性能を引き出せるかどうかはマザーボード次第と言えます。
メーカーや製品コンセプトによって、パフォーマンス重視のモデル、 安定性重視のモデル、機能性を重視したモデルなど様々なタイプが存在します。 また、チップセットでサポートされていない機能を独自に追加するメーカーもあり、 スペック表だけでは判断できない部分もあります。
マザーボードのサイズ
PC ケースに合ったサイズを選ぶことも重要です。 現在の主流は ATX で、拡張スロットが多く汎用性があります。 小型化した microATX、さらに小型の Mini-ITX、 かつては FlexATX なども存在しました。
フルタワーケースは非常に大きく、設置スペースも必要です。 部屋の広さや用途に合わせてケースとマザーボードのサイズを選ぶと良いでしょう。
ビデオカード接続規格(AGP → PCI Express)
AGP(旧世代)
AGP はビデオカード専用の拡張スロットとして登場しました。 PCI スロットにもビデオカードは挿せましたが、専用 GPU が必要でした。
AGP には 2.0(4X)、3.0(8X)などの規格があり、 4X スロットに 8X カードを挿すことは可能ですが、 帯域は 4X として動作します。
PCI Express(現代の標準)
現在の GPU はすべて PCI Express(PCIe) を使用します。 PCIe は GPU・NVMe SSD・拡張カードなど、現代 PC の中心となる高速バス規格です。
| 世代 | 帯域(x1) | 帯域(x16) | 登場年 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| PCIe 1.0 | 250MB/sec | 4GB/sec | 2003年 | 初代。AGP を置き換えた。 |
| PCIe 2.0 | 500MB/sec | 8GB/sec | 2007年 | 帯域が2倍に。 |
| PCIe 3.0 | 1GB/sec | 16GB/sec | 2010年 | 長期間主流となった世代。 |
| PCIe 4.0 | 2GB/sec | 32GB/sec | 2017年 | NVMe SSD が高速化。 |
| PCIe 5.0 | 4GB/sec | 64GB/sec | 2021年 | 最新 GPU・SSD が対応。 |
| PCIe 6.0 | 8GB/sec | 128GB/sec | 2023年 | PAM4 方式採用。サーバー向け。 |
ストレージ接続規格(IDE → SATA → NVMe)
IDE(旧世代)
IDE(ATA)は HDD や光学ドライブを接続するための旧規格で、 Ultra ATA/133 が最終世代でした。CD-ROM ドライブは ATAPI として接続されていました。
SATA(HDD・SSD の主流)
SATA は IDE の後継として登場し、細いケーブルでエアフローが改善。 HDD や 2.5インチ SSD の接続に長く使われています。
NVMe(PCIe SSD)
現代の高速 SSD は NVMe(PCIe 接続) が主流で、 SATA SSD の数倍〜十数倍の速度を実現します。
| 規格 | 登場時期 | 帯域 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| IDE(ATA) | 1990年代 | 最大 133MB/sec | 旧規格。現在は廃止。 |
| SATA 1.5G | 2003年 | 150MB/sec | IDE の後継。 |
| SATA 3G | 2004年 | 300MB/sec | HDD の主流に。 |
| SATA 6G | 2009年 | 600MB/sec | SSD 普及期の標準。 |
| NVMe(PCIe 3.0 x4) | 2013年 | 約 3.5GB/sec | 高速 SSD の登場。 |
| NVMe(PCIe 4.0 x4) | 2019年 | 約 7GB/sec | ハイエンド SSD の主流。 |
| NVMe(PCIe 5.0 x4) | 2022年 | 約 14GB/sec | 最新世代。発熱対策が必須。 |
外部接続規格(USB / Thunderbolt / FireWire)
外部接続規格は USB を中心に進化し、現在では USB4 や Thunderbolt が主流です。 かつては IEEE1394(FireWire / i.LINK)も広く使われていました。
| 規格 | 速度 | 登場年 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| USB 1.1 | 12Mbps | 1998年 | 初期の USB。 |
| USB 2.0 | 480Mbps | 2000年 | 長期間主流。 |
| USB 3.0 / 3.1 Gen1 | 5Gbps | 2010年 | 高速ストレージ対応。 |
| USB 3.1 Gen2 | 10Gbps | 2013年 | USB-C 普及期。 |
| USB 3.2 | 20Gbps | 2017年 | USB-C の高速化。 |
| USB4 | 40Gbps | 2019年 | Thunderbolt3 と互換。 |
| Thunderbolt 3 | 40Gbps | 2015年 | 外付け GPU 対応。 |
| Thunderbolt 4 | 40Gbps | 2020年 | 安定性向上。 |
| IEEE1394(FireWire / i.LINK) | 400Mbps | 1995年 | ビデオカメラ取り込みで活躍。 |
オンボード機能と自作の幅
現在のマザーボードはサウンド機能をほぼ標準搭載しており、 グラフィックス機能を搭載したモデルを選べば、 低コストで PC を自作することも可能です。
一部のマザーボードには CPU(VIA C3 など)をオンボード搭載した製品もあり、 簡易なサブ PC を組む際に便利でした。