Intel Core 2 世代(Core 2 Duo / Core 2 Quad)は、2006 年に登場した Core マイクロアーキテクチャを採用し、 NetBurst の高クロック路線から「高効率・高 IPC」へと大きく転換した世代です。 65nm → 45nm への微細化が進み、低消費電力と高性能を両立したことで、デスクトップ PC の性能基準を大きく引き上げました。

この時代のチップセットは P965 → P35 → P45 / X38 → X48 と進化し、 DDR2 から DDR3 への移行、PCI Express 2.0 の導入、FSB1333 / 1600MHz への対応など、 Core 2 世代の性能を最大限に引き出す基盤となりました。

Core 2 世代チップセットの系譜(前期・中期・後期)

Core 2 世代のチップセットは、メモリ規格(DDR2 → DDR3)や PCI Express(1.1 → 2.0)の進化に合わせて、 前期 → 中期 → 後期の3フェーズで整理できます。 P シリーズはメインストリーム、X シリーズはハイエンドとして明確に分かれ、 オーバークロック耐性やマルチ GPU 対応など、用途に応じた差別化が進んだ時代です。

1. 前期(Broadwater / DDR2・PCIe1.1・FSB800〜1066)

  • P965(DDR2)

    Core 2 Duo の普及を支えた初期メインストリームチップセット。安定性とコストのバランスが良く、Core 2 世代のスタートを支えました。

  • G965(DDR2・内蔵 GPU)

    Intel GMA X3000 を搭載した初期 iGPU モデル。OEM PC を中心に普及しました。

  • G31(DDR2・廉価帯)

    Bearlake をベースにした低価格モデル。事務用・家庭用 PC 向けとして大量に採用されました。

  • G41(DDR2/DDR3・廉価帯後期)

    G31 の後継として登場。GMA X4500 を搭載し、2009 年以降も長期販売された廉価帯の主力です。

2. 中期(Bearlake / DDR2・DDR3・PCIe1.1〜2.0・FSB1333)

  • P35(DDR2 / DDR3)

    DDR2 と DDR3 の両対応。FSB1333 に対応し、Core 2 Duo / Quad の性能を引き出す定番プラットフォーム。

  • G35 / G33(内蔵 GPU)

    GMA X3500 / X3100 を搭載した iGPU モデル。OEM PC を中心に普及。

  • X38(DDR2 / DDR3・PCIe 2.0)

    PCIe 2.0 に初対応したハイエンド。x16 + x16 のデュアル GPU に対応。

3. 後期(Eaglelake / DDR3・PCIe2.0・FSB1333〜1600)

  • P45(DDR2 / DDR3・PCIe 2.0)

    Core 2 世代のメインストリームの完成形。45nm CPU と相性が良く、自作 PC で高い人気。

  • G45 / G43(内蔵 GPU)

    GMA X4500HD を搭載し、HD 動画再生に対応した後期 iGPU モデル。

  • X48(DDR3・FSB1600)

    Core 2 世代の最終ハイエンド。FSB1600 に対応し、Extreme 系 CPU の性能を最大化。

Intel 965 シリーズ(Broadwater / 2006)

Intel 965 シリーズは Core 2 世代の前期を支えたチップセットで、P965(外部 GPU 前提)と G965(内蔵 GPU 搭載)の2系統が存在します。 後の Bearlake(P35 / X38)や Eaglelake(P45)へ続く基盤となりました。

チップセット P965 G965 G31 G41
メモリ DDR2(最大 8GB) DDR2(最大 8GB) DDR2(最大 4GB / 8GB) DDR2 / DDR3(最大 8GB)
PCI Express PCIe 1.1(x16) PCIe 1.1(x16) PCIe 1.1(x16) PCIe 1.1(x16)
FSB 1066 / 800 MHz 1066 / 800 MHz 800 / 1066 MHz 800 / 1066 / 1333 MHz
内蔵 GPU なし ○(Intel GMA X3000) ○(Intel GMA 3100) ○(Intel GMA X4500)
対応 CPU Core 2 Duo / 一部 Core 2 Quad Core 2 Duo Core 2 Duo / Core 2 Quad Core 2 Duo / Core 2 Quad
用途 前期メインストリーム 前期メインストリーム(iGPU) エントリー(OEM中心) 後期エントリー(長期販売)

P965 は自作 PC で高い人気を誇り、G965 は OEM PC を中心に普及しました。 また、後期には廉価帯として G31(Bearlake 派生)と G41(Eaglelake 派生)が投入され、 低価格帯の家庭用・ビジネス用途を中心に Core 2 世代の普及を支えました。

Intel 3 シリーズ(Bearlake / 2007)

Bearlake は P965 の後継として登場し、FSB1333、DDR3、PCI Express 2.0(X38)など、 Core 2 世代の性能を大きく引き上げた中期チップセットです。

ノースブリッジ(X38 / P35 / G35 / G33)

チップセット X38 P35 G35 G33
FSB 1333 / 1066 / 800 MHz
メモリ DDR3 / DDR2 DDR2 DDR3 / DDR2
最大メモリ 8GB
内蔵 GPU × ○(Intel GMA X3500)
用途 ハイエンド(PCIe 2.0) メインストリーム メインストリーム(iGPU) エントリー(iGPU)

X38 は PCIe 2.0(x16 + x16)に対応したハイエンド向けで、マルチ GPU 構成に最適化。 P35 は DDR2/DDR3 両対応のメインストリームとして最も普及し、 G35 / G33 は内蔵 GPU を搭載したオールインワン構成として OEM PC を中心に採用されました。

サウスブリッジ(ICH9 / ICH9R)

チップセット ICH9 ICH9R
SATA ポート 4 6(RAID 対応)
USB 2.0 12 ポート
Audio HD Audio
LAN Gigabit Ethernet
用途 一般向け 上位モデル(RAID / Intel Turbo Memory)

ICH9 は USB ポート数が増加し、ICH9R は RAID 0/1/10/5 や Intel Turbo Memory に対応。 Bearlake 世代のノースブリッジと組み合わせることで、Core 2 世代後期のプラットフォームを支えました。

Intel 4 シリーズ(Eaglelake / 2008)

Eaglelake は Bearlake の後継として登場し、内蔵 GPU の強化(G45 / G43)やメモリ容量の増加など、 Core 2 世代後期のプラットフォームとして広く普及しました。

チップセット P45 P43 G45 G43
FSB 1333 / 1066 / 800 MHz
メモリ DDR3 / DDR2
最大メモリ 8GB / 16GB 4GB / 8GB 8GB / 16GB 8GB / 4GB
内蔵 GPU × ○(Intel GMA X4500HD)
用途 後期メインストリーム メインストリーム(廉価) 後期メインストリーム(iGPU) エントリー(iGPU)

P45 はメインストリーム向けの完成形として高い人気を誇り、 G45 / G43 は内蔵 GPU を搭載したオールインワン構成として OEM PC を中心に広く採用されました。