Radeon 系譜図(HD 7000 → Polaris → Vega → Navi)

この系譜図は、AMD Radeon GPU のアーキテクチャがどのように進化してきたかを 「シリーズ単位」で俯瞰できるようにまとめたものです。 GCN(Graphics Core Next)を起点とする HD 7000 シリーズから、 Polaris・Vega・Radeon VII を経て、RDNA(Navi)へ至る大きな流れを示しています。

GCN 世代は HD 7000 を起点に、Radeon 200 / 300 シリーズへとリブランドと改良を重ねながら発展し、 Fiji(Fury)や Vega では HBM / HBM2 を採用するなど、帯域重視の設計へと進化しました。 一方で Polaris 系(RX 400 / 500 / 600)は、省電力化と量産性を重視した別系統として並行して存在します。

2019 年の Radeon VII(Vega 20)を最後に GCN 世代は終息し、AMD は RDNA(Navi)へと完全移行しました。 RDNA はゲーム向けに最適化された新設計で、RX 5000 → 6000 → 7000 と世代を重ねながら、 性能効率・レイトレーシング・電力性能を大きく改善しています。

この図は、こうした複雑な世代交代を「どのシリーズがどのアーキテクチャに属し、どの世代へ繋がるのか」を 一目で理解できるように整理したものです。
各シリーズの詳細スペックは、下部の個別表を参照してください。

Radeon 系譜図(HD 7000 → Polaris → Vega → Navi)

GCN 世代 Polaris / Vega RDNA 世代 Radeon HD 7000 Radeon 200 Radeon 300 Radeon Fury Radeon RX 400 Radeon RX 500 Radeon Vega Radeon RX 5000 Radeon RX 6000 Radeon RX 7000

Radeon RX 9000 シリーズ

RDNA 4 アーキテクチャ採用。レイトレーシング性能、AI アクセラレーション、 Infinity Cache の改良により、前世代から大幅な効率向上を実現した最新世代 GPU。
※ RX 9060 XT LP / RX 9060 は OEM 専用の可能性が高いため表から除外。

ビデオチップ RX 9070 XT RX 9070 RX 9060 XT RX 9060 XT (8GB)
ゲームクロック 2400 MHz 2070 MHz 2530 MHz 2530 MHz
演算ユニット 64 56 32 32
レイ アクセラレータ 64 56 32 32
AI アクセラレータ 128 112 64 64
Infinity Cache 64 MB 64 MB 32 MB 32 MB
VRAM 16 GB 16 GB 16 GB 8 GB
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_2)

Radeon RX 8000 シリーズ

デスクトップ向けはスキップ。まだ、APUの内蔵GPUやモバイル向けで噂はあるものの執筆時点では存在は確認できない。

Radeon RX 7000 シリーズ(RDNA3)

RDNA3 アーキテクチャ採用。 世界初のチップレット GPU(GCD+MCD 構造)を採用し、 消費電力あたりの性能が大幅に向上した世代。

ビデオチップRX 7900 XTXRX 7900 XTRX 7800 XTRX 7700 XT
ゲームクロック2269MHz2025MHz2124MHz2171MHz
メモリクロック2500MHz2500MHz2438MHz2250MHz
ストリームプロセッサ6144537638403456
DirectX対応世代12 Ultimate

Radeon RX 6000 シリーズ(RDNA2)

RDNA2 アーキテクチャ採用。 ハードウェアレイトレーシング(Ray Accelerator)に初対応し、 NVIDIA RTX シリーズと競合する性能を実現した。

ビデオチップRX 6900 XTRX 6800 XTRX 6800RX 6700 XT
ゲームクロック2015MHz2015MHz1815MHz2424MHz
メモリクロック2000MHz2000MHz2000MHz2000MHz
ストリームプロセッサ5120460838402560
DirectX対応世代12 Ultimate

Radeon RX 5000 シリーズ(RDNA)

RDNA アーキテクチャ初採用の世代。 Navi 10 / Navi 14 を採用し、効率とゲーミング性能が大幅に向上した。

ビデオチップRX 5700 XTRX 5700RX 5600 XTRX 5500 XT
ゲームクロック1755MHz1625MHz1375MHz1717MHz
メモリクロック1750MHz1750MHz1500MHz1750MHz
ストリームプロセッサ2560230423041408
DirectX対応世代12(FL 12_1)

Radeon VII(2019)

Vega アーキテクチャの最終形態。7nm プロセスと HBM2 を採用し、演算性能と帯域幅を大幅に強化したハイエンド GPU。
プロ向け Radeon Instinct MI50/MI60 をベースにした民生版で、リテール販売された正式 SKU は Radeon VII のみ。

ビデオチップ Radeon VII
アーキテクチャ Vega 20(GCN 第5世代)
製造プロセス 7nm
コアクロック 1400MHz
ブーストクロック 1750MHz
メモリクロック 1000MHz(HBM2)
シェーダ数 3840
VRAM 16GB HBM2
メモリバス幅 4096bit
メモリ帯域幅 1024GB/s
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_1)

Radeon Vega シリーズ(2017)

Vega アーキテクチャ(GCN 第5世代)を採用したハイエンド GPU。
HBM2 メモリを搭載し、高帯域と演算性能を重視した設計。OEMモデルは除外。

ビデオチップ Radeon VII RX Vega 64 RX Vega 56
コアクロック 1400MHz 1247MHz 1156MHz
ブーストクロック 1750MHz 1546MHz 1471MHz
メモリクロック 1000MHz (HBM2) 945MHz (HBM2) 800MHz (HBM2)
シェーダ数 3840 4096 3584
VRAM 16GB HBM2 8GB HBM2 8GB HBM2
メモリバス幅 4096bit 2048bit 2048bit
メモリ帯域幅 1024GB/s 484GB/s 410GB/s
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_1)

Radeon RX 500 シリーズ(2017)

Polaris アーキテクチャのリフレッシュ世代。クロック向上と電力最適化が中心。
OEMモデルは除外し、リテール販売された正式 SKU のみを掲載。

ビデオチップ RX 590 RX 580 RX 570 RX 560 RX 550
コアクロック 1469MHz 1257MHz 1168MHz 1175MHz 1100MHz
ブーストクロック 1545MHz 1340MHz 1244MHz 1275MHz 1183MHz
メモリクロック 2000MHz 2000MHz 1750MHz 1750MHz 1750MHz
シェーダ数 2304 2304 2048 1024 / 896 512
VRAM 8GB 4GB / 8GB 4GB / 8GB 2GB / 4GB 2GB / 4GB
メモリバス幅 256bit 256bit 256bit 128bit 128bit
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_0)

Radeon 400 シリーズ(2016)

Polaris アーキテクチャを採用した 14nm 世代。省電力化と性能効率の改善が特徴。
OEMモデルは除外し、リテール販売された正式 SKU のみを掲載。

ビデオチップ RX 480 RX 470 RX 460
コアクロック 1120MHz 926MHz 1090MHz
ブーストクロック 1266MHz 1206MHz 1200MHz
メモリクロック 2000MHz 1650MHz 1750MHz
シェーダ数 2304 2048 896
VRAM 4GB / 8GB 4GB / 8GB 2GB / 4GB
メモリバス幅 256bit 256bit 128bit
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_0)

Radeon Fury シリーズ(2015)

Fiji アーキテクチャを採用し、HBM(第1世代)を世界で初めて搭載したハイエンド GPU。
リテール販売された正式 SKU は Fury X / Fury / Nano の3モデル。

ビデオチップ Radeon R9 Fury X Radeon R9 Fury Radeon R9 Nano
アーキテクチャ Fiji XT Fiji Pro Fiji XT
製造プロセス 28nm
コアクロック 1050MHz 1000MHz 1000MHz
メモリクロック 500MHz(HBM)
シェーダ数 4096 3584 4096
VRAM 4GB HBM
メモリバス幅 4096bit
メモリ帯域幅 512GB/s
冷却方式 水冷 空冷 空冷(小型)
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_0)

Radeon 300 シリーズ(2015)

Radeon 200 シリーズのリフレッシュ世代。クロック向上・VRAM増量・電力最適化が中心。
OEMモデルは除外し、リテール販売された正式 SKU のみを掲載。

ビデオチップ R9 390X R9 390 R9 380X R9 380 R7 370 R7 360 R5 310
コアクロック 1050MHz 1000MHz 970MHz 970MHz 975MHz 1050MHz 800MHz
メモリクロック 1500MHz 1500MHz 1425MHz 1425MHz 1400MHz 1625MHz 900MHz
シェーダ数 2816 2560 2048 1792 1024 768 160
VRAM 8GB 8GB 4GB 2GB / 4GB 2GB / 4GB 2GB 1GB / 2GB
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_0)

Radeon 200 シリーズ(2013)

HD 7000 世代をベースにしたリブランド+改良世代。
R9 はハイエンド、R7 はミドル、R5 はローエンド向け。OEMモデルは除外。

ビデオチップ R9 295X2 R9 290X R9 290 R9 280X R9 280 R9 270X R9 270 R7 265 R7 260X R7 260 R7 250X R7 250 R7 240 R5 230
コアクロック 1018MHz ×2 1000MHz 947MHz 1000MHz 827MHz 1050MHz 900MHz 900MHz 1100MHz 1000MHz 1000MHz 1050MHz 730MHz 625MHz
メモリクロック 1250MHz 1250MHz 1250MHz 1500MHz 1250MHz 1400MHz 1400MHz 1400MHz 1625MHz 1500MHz 1625MHz 1150MHz 900MHz 800MHz
シェーダ数 2816 ×2 2816 2560 2048 1792 1280 1280 1024 896 768 640 384 320 160
VRAM 8GB (4GB×2) 4GB 4GB 3GB 3GB 2GB 2GB 2GB 2GB 1GB / 2GB 1GB / 2GB 1GB / 2GB 1GB / 2GB 1GB
DirectX対応世代 12(Feature Level 12_0)