出版社のアニメ提供料は土6が5億円で、深夜U局が2500万円!

 スクウェア・エニックスの田口浩司エグゼクティブプロデューサーによると出版社がアニメをTV放送する為にはアニメ制作費と広告宣伝費と提供料が必要とのこと。

 提供料は深夜全国5局から7局で2クール(半年)流すと出版社負担は5000万円。これがU局だと2500万円。ただし『鋼の錬金術師』のようなキー局で4クール(1年)、土曜夕方6時に流すと5億円かかったようだ。

 ちなみにアニメの製作費は1話が1000万円から2000万円で1話分に話数をかけると総制作費が計算できる。

 その為、TVアニメの場合、出版社は提供料とものによって制作費を出資し、DVDやマーチャンダイジング商品が売れた分の印税。出資に応じた配当。アニメ放送によって売れた原作コミックスの利益を得る。この利益が提供料等の支出を上回らないとビジネスとしては失敗したことになる。

TVアニメ『鋼の錬金術師』の場合

 また、出版物の方も細かい数字が出ている。『鋼の錬金術師』コミックス第1巻はTVアニメ第1期放送前は15万部だったが、アニメ放送終了時には150万部(現在200万部)を達成した。しかし、TVアニメ『鋼の錬金術師』には5億円の提供料を支払っている。

 コミックス1冊420円当たりの出版社利益は漫画家への印税、紙代、印紙代を引いた約150円。1冊売れる度に150円で、5億円取り返すには330万部売る必要がある。『鋼の錬金術師』の場合は、売り上げが15万部から150万部に伸び、放送中の第8巻までで1080万部(約16億円)。経営会議で5億円使うことにかなり揉めたが、早めに損益分岐点をクリアできていたようだ。

『咲-Saki-』『鋼の錬金術師』の田口浩司プロデューサーが語る、儲かるアニメの作り方 (4/6)より

それでも、月刊少年ガンガンは赤字

 人を殺せそうな1000ページを超える『月刊少年ガンガン』だが、雑誌単体ではやはり赤字になっているようだ。ただ、雑誌は弾(アニメ原作)の供給装置なので問題無い模様。1000ページになった理由は、コミックスが何万部も売れる作品を?本。何万部いくかもしれない作品が?本と構成を決め、弾を確保した結果みたい。

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