米Amazon、電子書籍を遠隔操作で勝手に削除!?

動物農場 (角川文庫) Amazonがアメリカで提供している電子ブックリーダー「Amazon Kindle」で販売したジョージ・オウウェルの小説『1984年』と『動物農場』を遠隔操作で削除したようだ。理由は発行者の意向とのこと。人の家に無断で上がり込んで蔵書に火を着けるAmazon, みぞーゆーの愚行より

 Appleのスティーブ・ジョブズもiPhoneのアプリを遠隔操作で消せると発言していたが、実際に遠隔操作で消したのはAmazonが初めてとなる。購入した書籍の代金は返金処理される。

 Amazonの行いは合法だが、連邦取引委員会が調査に乗り出すかも知れない模様。

 ……個人的にはAmazonが削除を行う原因となった発行者の権利の強さにビックリする。『1984年』も『動物農場』も1940年代の作品だ。著者のジョージ・オーウェル(1903-1950)が亡くなってから、そろそろ60年が経つ。

 そんな作品の発行者が発売禁止ではなく、全数削除を望めば削除できることの方に驚きを隠せない。紙に刷った書籍であれば、発売禁止と店舗からの自主回収という処置だろうに、電子書籍なら遠隔操作で購入者の手元からも回収(削除)できる。これは発行者にとっては嬉しい時代になったが、購入者にとってはたまったモノではない。

 ひょっとすると、色々な権利の問題から購入者の手元からも削除した方がAmazonにとって得だったのかも知れない。それで遠隔操作による削除に踏み切ったのなら発行者ではなく、Amazonの意向。驚くべきはAmazonの愚行と言える。

 しかしまあ、スターリン主義批判を描いた『1984年』『動物農場』が遠隔操作で削除になったことは因果なものだ。統制監視社会を批判した作品が、Amazonによって統制された個人の「Amazon Kindle」上から消されたのだから。

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