出版社への著作隣接権付与は継続審議扱いに

日本の著作権はなぜこんなに厳しいのか 文化庁が実施している第14回「電子書籍の流通と利用の円滑化に関する検討会議」の結果報告資料が公開され、検討事項の1つだった出版社への著作隣接権付与が継続審議扱いとなったことが分かった。

 出版社への著作隣接権付与は権利侵害への対応を円滑化する効果がある一方、出版社が作品の権利を持つことで、作者が他の出版社で作品を再刊行することを阻止できるようになる。

 この為、漫画『魔法先生ネギま!』の赤松健先生はTPPの知財関連よりヤバいと危惧している。

 出版社と作者が揉めて、別の出版社の雑誌に移籍。コミックスも新しい出版社で再刊行……との流れは度々見かける光景だが、それを阻止できるようになれば出版社と作者の力関係が大きく変化しそうだ。あと、絶版コミックスを配信するJコミも関係する話。絶版・出版契約が終わっても、出版社が権利の一部を持っていれば、作者が自分の作品を自由に扱うことができなくなる。

 一刻も早く対処する必要のある海賊版が絡む問題だが、その権利を付与することで起きる問題をよくよく考える必要がありそうだ。検討会議では、出版社への著作隣接権付与について電子書籍に関係する中小事業者、配信事業者、電子書籍サービスの利用者の意見も踏まえて結論を出すとしている。

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