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• 原宿に女性が殺到！ 原因は伝言ゲームによるデマ？

　本日16:25語呂、原宿の竹下通りに若い女性が殺到するという出来事があった。13歳の少女が過呼吸、14歳の少女を吐き気を訴え病院に運ばれるなど現場はパニックに陥っていたが、原因はどうやら芸能人がいるというデマだったようだ。

　デマの内容は「Hey! Say! JUMPがゲリラライブをやっている」といったものだが、元々は「代々木体育館で行われる第41回春高バレー決勝にHey! Say! JUMPが出演するらしい」だった。

　これがファンや友達同士の伝言ゲームの末「Hey! Say! JUMPがゲリラライブをやっている」になったと考えられている。また、現場では「原宿警察署よりお知らせです。Hey! Say! JUMPは竹下通りには来ておりません」とのアナウンスがあった模様。

「芸能人がいる」情報で若者殺到、少女４人病院へ　原宿
http://www.asahi.com/national/update/0326/TKY201003260411.html
竹下通り“将棋倒し”騒動　ツイッターで「Ｈｅｙ！　Ｓａｙ！　ＪＵＭＰ来ていない」
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100326/dst1003261742004-n1.htm
竹下通りで「将棋倒し」？　女性２人が体調不良訴える
http://sankei.jp.msn.com/affairs/disaster/100326/dst1003261722003-n1.htm

　このデマと似たような事例としては有名な豊川信用金庫事件がある。メディアでもちょくちょく取り上げられたり、社会学の教材になることもある有名なものだが女子高生の雑談が元で「豊川信用金庫が倒産する」と取り付け騒ぎが発生した事件のことだ。

　Wikipediaによると女子高校生Aを、友人B・Cが「信用金庫は危ないよ」とからかう。Aから「豊川信金は危ないのか?」と親戚Dに尋ねる。Dが親戚Eに話す。Eが美容院のFに話をする。Fが親戚Gに話をした際、居合わせたクリーニング業Hの耳に入り、妻Iに伝わる。噂を知らないHの店で電話を借りたJが「豊川信金から120万円おろせ」と電話する。IがHの電話の内容から倒産するので預金を全額下ろそうとしていると勘違いする。といった風に話が大きくなり、最後には「職員の使い込みが原因」「理事長が自殺」といった話にもなっている。

　2000年代に入っては2003年に佐賀銀行でチェーンメールが元で取り付け騒ぎが発生。20歳の女性が書類送検されている。この伝言ゲームによるデマだが、個人的にはTwitterでも、ちょくちょく見かける印象がある。

　例えば漫画『聖☆お兄さん』の実写映画化やハーマイオニー役のエマ・ワトソン死亡などを実際に見た覚えがある。『聖☆お兄さん』は今週の新刊：ミリオンヒット「聖☆おにいさん」　映画化決定「ＧＡＮＴＺ」が登場のタイトルを見て勘違い。エマ・ワトソンの交通事故はアメリカのデマサイトが原因だったと思うが、Twitterで嘘を嘘だと確認するのが本当に大変。

　Twitterは1日5000万回ものTweetがある超巨大サービス。日本語のTweetは全体の14%だから700万件。当時はこれほど多くなかったにせよ、発言を引用するRTなどの存在もあって、話題性のあるものは一瞬で大量に発言される。おかげで元となった発言に辿り着くのが大変で、嘘を嘘と見破るのがもの凄く面倒な作業となっている。

　コミュニケーションツールが発達しても一向に減らない、このデマはいつになったら無くなるのか。個人的にはデマを迷惑メールみたいに分けてくれるサービスが欲しい。

　しかし、金融機関の倒産疑惑や映画化するといった目に見えないものと違って、芸能人のゲリラライブなら現場にいる人がそんなのやってないよって写メ送るだけで一瞬でデマだと分かりそうなものなんだけどなぁ。無いことを無い、やってないことをやってないと証明するのは本当に難しい。

投稿者:九嶋秀二郎 (公開日：2010年3月26日 20:21/最終更新日：2010年10月16日 05:44)

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