オーストラリア、CO2削減目的でラクダの駆除を検討

本質を見抜く力―環境・食料・エネルギー (PHP新書 546) オーストラリアで、CO2削減の為にラクダの殺処分が検討されているようだ。オーストラリアのラクダは19世紀に入植者が連れてきた外来種で、現在はオーストラリア内部の砂漠地帯で野生化。120万頭が生息している。

 このラクダは1頭に付き、二酸化炭素21トンに匹敵するメタンを算出している為、オーストラリアの大きな温室効果ガス排出源になっている。ラクダの処分方法はヘリコプターから射殺するか、群れをまとめて食肉処理場へ送り、食用やペットフードに加工するとしている。

 意外とごっちゃにされがちな環境保護と動物愛護と地球温暖化防止はそれぞれ目的が違うので動物120万頭殺処分は動物愛護には反するが、地球温暖化防止の目的には合致する。

 ただ、19世紀に連れてきて、21世紀に120万頭もいる野生のラクダを駆除することが環境保護と動物愛護的にどうなのかは難しい。19世紀以前の自然に戻す、人間の手が入る前の生態系に戻すのが目的の環境保護団体なら、殺処分に賛成する。今の既に野生化したラクダを含めて生態系を維持するなら反対する。

 外来種のラクダによって絶滅の危機に喘いでいる動物がいるなら、その動物を守る目的でラクダ殺処分に動物愛護団体と言えども賛成するだろう。日本を例にすれば、外来種のブラックバスによって、在来種の魚が大幅に減ったと言われている。ただ、在来種が減ったのはブラックバスではなく環境の変化が主因と言った説やブラックバスは日本に定着(1925年放流)し、自然の一部になっているといった意見がある。

 オーストラリアの野生ラクダがどんな存在かを知らないと判断は難しいが、率直には気持ちの悪い話だと思える。

 別ソースではラクダを駆除した者に転売可能な二酸化炭素排出枠を与える案も検討しているらしい。ラクダを殺したらCO2を削減したことになり、排出権をゲット。貰った排出枠は転売して現金化。単純にラクダを殺すだけでもお金が貰える仕組みが出来そうだ。

「ラクダ駆除」に排出枠報酬=温室効果ガス削減で検討?豪
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011061100062

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